最後の講評を聞くDSたち
2002年度第1回目のDS(ディベロップメンタルサポーター)講座は、DSとして活動中の人たちの技術向上を目指して実施しました。狙いはズバリ、個々のDSの「五感を磨く」。これを通して、子どもたちへの対応の技術を向上させることでした。
DS講座としては、初めての合宿形式。場所は、毎年、「ホタルみたい会」でお世話になっている千葉県のララミー牧場。泊まるところは、貨車を改造した簡易宿泊所で、シュラフ持参、と言う形で嫉視しました。参加したDSは11名でした。

<テーマ>五感を磨くこととは…

<講座の趣旨>

五感の賦活化。現在、日常生活の中で視覚や聴覚から意識的に刺激や情報をとりいれることが中心となっているが、それ以外の嗅覚・触覚・味覚などの感覚から取り入れられている情報はあまり意識化されていない。
また、現在の教育の中でも視聴覚に頼る内容が展開されており、そこに何らかのハンディを持つ者にとってそれ以外の感覚からの情報は本来、非常に有益である。
そのため、自然の中で五感から得られる情報について意識化することで新たにアプローチする方法を見いだすための素地を作ることを今回のテーマとした。

・日時:2002年11月30日(土)AM11:00〜12月1日(日)PM4:00  
・場所:千葉県ララミー牧場  参加者10名(中心的DSがターゲット)
・講師:連理 重信さん、伊澤 正雄さん、畔上 理佐さん
・カリキュラムの特徴
(1)参加者のイメージの現状を知ること、また、問題意識の所在を明確にするという目的で事前レポート「梅干しの科学」の提出を義務化実施。当日、全員で各自のレポートを相互検討。講師陣も厳しく批評。
(2)牧場での牛の世話、特に幼牛の哺乳の補助を行い、それを通じ「個から集団へ」(不適応を生じやすい個性を現実対応可能にしていくための対応とその段取り等)を学び取ることを実施。
11月30日昼、、11月30日夕方、12月1日朝と一日分の牛の世話を体験した。
(3)座学として「過剰適応について」の講義を実施
(4)現場反省会の実施
  「本講座で学んだこと」「自分が行動できたと思うこと」「講座を通して実際の活動に使えるスキルは何であったか」「私はこういうDSになりたい」につき、各々が反省文を書き、公表。お互いに情報を共有する。
講師陣からの講評が最後になされた。
初体験の子牛の世話
【実施経過】
<平成14年11月30日(土)・1日目>
11:30 ほぼ全員集合
11:45〜 事前打ち合わせ、今後の予定などについて
12:10〜12:40 トラックに乗って牧場内の案内
12:40〜14:00 昼食の準備、昼食、片づけ
14:00〜16:30 牛についての話、及び見学+干し草掃き・哺乳の手伝い
16:30〜18:00 夕食の準備
18:00〜20:00 夕食会
20:00〜22:00 討論;レポート「梅干しの科学」について→資料
22:00〜23:00 飲み会
23:00〜      終了→この後、イノブタを見に行く一群が自然にできるが実際のところ見られなかった様子。
<平成14年12月1日(日)・2日目>
7:45〜9:20 牛の世話(哺乳)
9:30〜11:00 朝食準備・朝食
11:00〜11:40 帰りの準備、荷物まとめ
11:45〜14:15 講義;過剰適応について→資料
14:15〜14:30 休憩
14:30〜15:45 反省会;反省文の記入、お互いの感想など公表→資料
15:45〜16:15 連理さんのご挨拶
16:20〜      散会終了

そぼ降る冷雨、子牛はえさを待つ
・カリキュラムの特徴
(1)参加者のイメージの現状を知ること、また、問題意識の所在を明確にするという目的で事前レポート「梅干しの科学」の提出を義務化実施。当日、全員で各自のレポートを相互検討。講師陣も厳しく批評。
(2)牧場での牛の世話、特に幼牛の哺乳の補助を行い、それを通じ「個から集団へ」(不適応を生じやすい個性を現実対応可能にしていくための対応とその段取り等)を学び取ることを実施。
11月30日昼、、11月30日夕方、12月1日朝と一日分の牛の世話を体験した。
(3)座学として「過剰適応について」の講義を実施
(4)現場反省会の実施
  「本講座で学んだこと」「自分が行動できたと思うこと」「講座を通して実際の活動に使えるスキルは何であったか」「私はこういうDSになりたい」につき、各々が反省文を書き、公表。お互いに情報を共有する。
講師陣からの講評が最後になされた。
主要プログラム
1. 事前準備
【目的】イメージを現実化するための企画をたてる。そのための要件について自ら考え、セッティングを行う。また、五感を賦活化することについての現状を把握すること。
【具体的内容】
・ 必要情報の収集と連絡;参加者の把握、交通手段、役割分担、天候に応じた所持品   などについての検討
・ 食事の準備;メニュー決め、食材の調達・手配
・ 予算の決定;食費・交通費を含めて必要予算の計上と不足分の連絡
・ 事前レポートの提出;参加者のイメージの現状を知ること、また、問題意識の所在を明確にするという目的で実施。
【結果】経験者を中心として主要なメンバーが結成され、具体化されていった。しかし、予算などについてはスタッフ側からある程度の指示が入ることで意識化されていった。しかし、主要メンバーに負担の大きいものとなっていたことは否めない。中には、極一部ではあったものの自ら企画することへの意図が今ひとつ理解しきれずにスタッフ側の不手際を指摘する者もあった。
また、レポートに関しては参加を問わず提出が義務づけられていたが、現実的には、参加者全員と欠席者1名という状況の提出となった。参加しないことで意識下から外すという様子が伺われたところであった。

2. 牛の世話
【目的】体験を通じて意識的に五感から情報を収集することで、日常生活でいかに偏った情報収集が行われているかを実感し、意識化されない感覚にも注目することでDS活動に幅を持たせられることを理解する。
【具体的内容】
・ 牧場での牛の世話について;牧場の様子を見学しその作業についての説明、発達段階別に世話をしていくこと、個から集団へ(不適応を生じやすい個性を現実対応可能にしていくための対応とその段取り等)、牛の具合を見て行くための着目点等。また、食材を供給することへの責任について。
・ 餌やり・水やりの補助;食材の様子(配合、保存などを含む)の説明。実際の餌やり場面を見て、自発的に動く。
・ 哺乳の補助;その日の個の健康状態に応じて乳の調整を行い、それぞれの状況に応じた哺乳の実施。
【結果】世話をするレベルまではいたらず、言われたことをこなすといった体験であった。しかし、その中で個々の牛に対するきめ細かな対応とその一方で集団生活がとれるようにある程度の矯正をしていく様子を体験することができた。
その一方でそのための事前準備として支度をすることなどは当初やや出遅れた感があったが、2日目からはその点も自発的に改善されていた。

3. 梅干しの科学について
【目的】五感をどのように使っているかの現状を認識する。また、自発的な情報収集がどのようになされるのかを自覚する。
【具体的内容】
・ 手順/
@自らのレポートを皆の前で音読する。
A各自のレポート内容を聞いて、梅干し・科学・論理性・面白さの4つの観点から各10点満点(合計40点満点)で評価する。
B各々の評定後、感想を述べる。
【結果】自らの五感について振り返る良い機会になった。以下の結果はお互いの採点によるものなので、視点についても様々な解釈によるものと思われるが、インターネットや何らかの外部的な情報ソースから構成されているものが主流であったが、中には自分で体感しているものや本来のテーマからはずれているものの日頃の自分に対する思いなどが表現されているものもあった。(具体的な結果は省略)

4. 座学講義「過剰適応」について
【講師】伊澤正雄さん(パソコンを利用して講義)
【目的】日頃、DS活動の対象となる可能性の高い過剰適応について改めてどのような状況にあるのかをお互いに考え、活動の助とする。

5. 反省会
【目的】自らの活動を振り返り、それぞれの反省を共有する。
【具体的内容】
・ 手順/
@4つの点(1.DS講座で学んだこと 2.自分が行動できたと思うこと 3.DS講座を通して実際の活動に使えるスキルは何であったか 4.私はこういうDSになりたい)から各々が反省文を書く。  
A公表しお互いに情報を共有する。 
Bスタッフからの講評(連理さん、伊澤さん、畔上さん)
【結果】
五感、特に普段意識をしない嗅覚や味覚などは意外と人間のイメージを形成していることへの気づきが大きかった。特に情報や思考が先行し実際に体感した情報というものを軽視していることが多く、この講座を通じて五感で感じたものを自分の中の知恵として蓄積していくことの大切さを痛感したようだった。生き物と真剣に向き合うこと、それは人間であれ動物であれ同様のことであり、個性をうまく育てていくことへの可能性を感じられた一泊二日であった。また、今回は冬という季節の中、貨車の中での寝泊まりという体験やDS自身が事前準備から様々な手配をすることで、セッティングされた状況下で生活していることの多さに気づかされるところもあったように感じたようだ。